やんばるの中でも最北に位置する国頭村は、地球上でここにしか見られないヤンバルクイナやノグチゲラなど、固有な生き物が今もなお生息するところです。2010年10月、名古屋でCOP10が開催されましたが、国際的に生物多様性の保全に対する認識が高まりつつあり、そのための環境教育の推進は重要な1つのテーマとして、世界の様々な地域で取り組みがなされています。世界的にも稀な亜熱帯照葉樹林のやんばるの森は、まさに生物多様性の宝庫です。全国の0.1%にも満たない面積ですが、本州などと全く異なった固有な自然が見られる極めて重要な地域です。このような自然環境に囲まれた環境教育施設である国頭村環境教育センター「やんばる学びの森」に、平成19年にオープンした「遊びのゾーン」に続いて、平成23年に「学びのゾーン」が加わります。村内外の多くの来訪者に、貴重なやんばるの自然と文化を伝え、次世代に継承するための取り組みをおこなっていきます。
おわりに
平成9年の森林ツアーをきっかけに平成16年12月NPO認証を受け (1)調査研究 (2)環境教育・環境学習 (3)人材育成 (4)地域振興・情報発信 (5)パートナーシップの5つの活動を柱として取り組んできました。「遊びのゾーン」の学びの場では、オートキャンプ場を使った宿泊学習、JICA研修の受け入れ、辺土名高校環境課「野外活動」後期授業担当等の経験を積み重ねてきました。今回「やんばる学びの森」がリニューアルオープンします。私たちKUTAにとっても活動の場が充実し、来訪者にとってもやんばるの自然資源の豊かさを満喫してもらう場所になり、持続可能な環境保全型産業構造の構築に寄与できればと思います。